ベストセラー「チーム・バチスタの栄光」の田口・白鳥コンビの活躍を描く、シリーズ第3弾。
シリーズ第2弾「ナイチンゲールの沈黙」と同じ時系列で、緊急医療の最前線で奮闘する
孤高の男の姿を通し、医療の理想と現実をも突きつけるエンターテインメント作品
上巻を読み終えた時点(17章 ジェネラル・ルージュの伝説)での感想は、
「ナイチンゲールの沈黙」に比べると断然出来が良いと思います。
東城大学医学部付属病院の血まみれ将軍の異名を持つ、救命緊急センター部長・速水晃一の
キャラがたっており、彼の強烈な存在感に引っ張られる形で、友人の田口も前作よりは
生き生きして見えます。
今回敵役となる「倫理問題審査委員会(エシックス・コミテイー)」の面々も判り易い
立ち位置で面白いです。
どうしても気になるのは、良くも悪くも「ナイチンゲールの沈黙」の影が落ちているところですかね。
本作のテーマだけで書き上げた方がもっと充実した一冊になると思うのですが・・・。
まぁ下巻にも期待です。