普通に見える家族が抱える深く暗い闇を、家人それぞれの視点で浮き彫りにしていく家族小説。
負の連鎖。 確実に崩壊に向かっている「家庭」。 踏み止まる事は可能なのでしょうか? どことなく薄ら寒いラストの余韻は、好きな感じですねぇ。 家族のその後を・・・いや、絵里子のその後を覗いてみたいのです。 ▲
by mudaashi
| 2008-01-28 18:48
| 読了
![]() 「僕は、君のために結構頑張ってるんじゃないかな」 「バッカジャナイノー」 非情で残酷な社会のダークサイドに生きる「鯨」と「蝉」に対し、覗く羽目になった平凡な「鈴木」。 それぞれの視点が映し出す危険な追跡行は、テンポ良く進んでいきます。 特に「鈴木」の危険に対するどこか他人事のような面持ちは、 笑いを誘うと同時に冷酷な非日常の恐怖も、読み手側にしっかり運んでくれます。 癖のある登場人物に囲まれ、時折挫けそうになる「鈴木」を叱咤激励する亡き妻の 存在も良いですね。 「分類不能の殺し屋小説」、満喫できました。 ▲
by mudaashi
| 2008-01-25 00:49
| 読了
映画も公開された恋愛小説。
淡々と。 ただ淡々と。 主人公の喪失感も、悲しみもこちらには伝わっては来ません。 勿論、文庫の裏表紙に書かれている「せつなさ」も・・・。 それはそれで良いのでしょう。 読後に置いてきぼりにされた感はありますが、不思議と不満は上がって来ませんでした。 これはこれで良いのでしょう。 読み返す事もありそうです。 ▲
by mudaashi
| 2008-01-23 20:52
| 読了
第41回江戸川乱歩賞、第114回直木賞、受賞作。
主要人物のキャラの魅力で一気に読ませる快作です。 中でも元刑事のヤクザ・浅野は、色々な意味で美味しい役割。 真相解明の鍵となる、時を隔ててからの登場人物の繋がりが多少強引ですかね。 ▲
by mudaashi
| 2008-01-20 19:05
| 読了
![]() ミュージカル映画をキチンと鑑賞したのは初めてかも。 冒頭、少なからず戸惑いはありましたが、 直ぐに作品世界に惹きこまれて行きました。 ジョニー・デップの歌唱力もなかなか心地良い。 スタッフロール後にもうひとシーンあるかとも思いましたが、 私的にはあのラストでOK。 ▲
by mudaashi
| 2008-01-19 15:44
| 視聴・鑑賞終了
古い木造アパートを改築して生まれたカレーのお店です。
評判の高さに以前から気にはなっていましたが、自宅からのアクセスが億劫で未訪問。 遂に本日、意を決して乗り込んでみました。 お店はやはり満席で、順番待ちのお客もちらほら。 かなり待たないといけない様子ですが、ここまで来て空振りでは帰れませんよ。 暫く待った後、ようやく相席にて食事開始。 ラムカレー ![]() 辛口のソースの中には、ゴロゴロ入ったラム肉が。 酸味と辛味のバランスが良く、その味わいは国立の「香鈴亭」に似てますかね。 確かに評判通りの美味しさです。 それも僕の予想以上に。 付け合せのキャベツがこれまた僕好み。 珈琲と杏仁ババロア カレーランチに付いてくる一口デザートも、手抜かりありません。 最後まで満足感を損ねる事ない美味しさ。 これほど自宅近くに欲しいと思わせるお店は久しぶりですよ。 裏を返せば、それだけに再訪には覚悟がいるという事なんですけどね・・・。 SPICE cafe http://www.spicecafe.info/home 03-3613-4020 東京都墨田区文花1-6-10 都営地下鉄浅草線 押上駅 徒歩10分 11:45 ~ 14:00 CafeTime 14:00 ~ L.O. 15:00 18:00 ~ L.O. 21:30 定休日:月曜・第三火曜 ▲
by mudaashi
| 2008-01-19 15:16
| 食(浅草橋・平井・押上)
![]() 自分を裏切った妻。 心の壊れた息子。 ・・・そして死期の迫った父。 自らもリストラの憂き目に合い、生きていく事に疲れた主人公。 そんな彼の前に一組の親子がワインカラーのワゴンと共に現れた。 訳も判らぬままにワゴンに拾われた彼が向かった先で父に逢う。 しかし何故かその容姿は、彼と同じ年齢のものであった・・・。 「現実に、あまり期待しないで下さい」 「ええ・・・・・・わかってます」 「サイテーでサイアクの現実だからね」 号泣。 ただただ号泣。 確かに「泣ける小説」ではなく、「泣いてしまう小説」でした。 戻った過去は、結局やり直しの効かない現実。 全てを悟った後に再度体験するその”現実”は、残酷以外の何者でもない。 それでもカズは全て受け入れ、生きていく。 あの親子が送ってくれたプレゼントが、彼の背中を押してくれるのでしょう。 読了後にはワインカラーのオデッセイに乗りたいと、心から思った自分がいました。 ▲
by mudaashi
| 2008-01-17 23:06
| 読了
![]() 何とか犯人を舞台に引っ張り上げようとする捜査官の執念。 しかし”獅子身中の虫”の姦計により、その執念は世間と捜査本部から非難の目に晒される。 孤独な戦いを強いられつつも、起死回生の一策を投じて遂に犯人を追い詰める捜査官。 しかし終幕寸前の舞台に”6年前の悪夢”が忍び寄ってきた・・・。 「今夜は震えて眠れ」 「これは正義をまっとうする捜査であり、私はその担い手だ。」 再び組織とメディア、そして世間に翻弄されながらも、沸き立たせ続けた刑事の血。 絡みついたいくつもの悲しみと苦悩を抱え、それでも男は再生を果たした。 ラストに咽び泣く巻島の姿は心揺さぶります。 巻島を支える彼の家族や部下の存在にも救われました。 自信を持ってお勧めできる一冊です。 ▲
by mudaashi
| 2008-01-17 20:58
| 読了
![]() 結果取り逃がした犯人は人質を殺害。責任を押し付けられる現場担当の警視。 容赦無く牙を剥くマスコミと世間に彼は社会的に葬られた。 しかし6年後、連続児童殺害犯を追う神奈川県警の驚くべき打開策の中心に彼は居た。 そしてその舞台はかつて彼を抹殺したはずのメディア、・・・テレビのニュースショー。 かくして劇場型捜査の幕が上がった・・・。 どんな猛獣使いになったか。 一度食われるのも二度食われるのも同じだろう。 また猛獣の前に出してみるのも面白い。 組織のエゴと、正義を振り翳したマスコミの圧力に飲み込まれた、主人公・巻島。 傷付きながらも帰還した彼は腹を括っています。 全ては幼き者の命を奪った犯人逮捕の為に。 TVカメラの向こうでほくそ笑む<バッドマン>、・・・そして<ワシ>。 劇場型捜査に関わる人間達の思惑が絡まり、予断を許さぬこの後の展開が待ち遠しいです。 ▲
by mudaashi
| 2008-01-16 22:02
| 読了
以前より約束していた、リトスタ店長の麻美さんとの会食。
彼女のたっての希望により、中央線フレンチの名店であります「マルセル」さんを訪問です。 BESSERAT de BELLEFON Cuvee des Moines Blanc de Blancs BRUT ![]() その名に相応しい美味しさを味わいながら、メニュー選びを。 前菜は ランド産フォアグラのテリーヌ ポートワイン風味 (+1,500) 「マルセル」さんのスペシャリテは僕チョイス。 濃厚ですけど、くどくない口当たりに麻美さんもご満悦。 添えられた林檎と一緒にいただくと更に美味しいです。 またBESSERAT de BELLEFONがこれに 負けない存在感で、見事なマリアージュ。 帆立貝のテリーヌ 蟹のサラダ添え 麻美さんのチョイスしたテリーヌも、 帆立の旨みが凝縮していてお気に入りです。 繰り返すようですが、BESSERAT de BELLEFONとの 相性は抜群。やはり持ち込んで正解でした。 僕がチョイスしたメインは、 狩猟蝦夷鹿のロースト エピスソース (+¥2,000) 今シーズンは最初で最後になりそうな蝦夷鹿。 ![]() 滋味溢れる蝦夷鹿の味わいを引立てる エピスソースは、パンでこそぎ取ります。 麻美さんがチョイスしたのは、 イベリコ豚のアロゼ 黒トリュフソース (+¥1,500) お肉が見えなくなるほど乗せられた、 スライスしたものに加え、ソースにも刻んだ黒トリュフが。 安定した美味しさを誇る一品です。 自信はありましたが、麻美さんの口から「満足」との声が聞けたのでひと安心。 早くもリトスタの忘年会会場候補になったみたいですよ、ハハハ。 僕自身、08年も何かとお世話なると思います。 秦シェフ、今年も宜しく御願いします。 マルセル http://www.linkclub.or.jp/~marcel/ 〒186-0004 東京都国立市中2-4-8 矢沢ビル107 JR中央線 国立駅南口より徒歩12分 042-573-7887 12:00~14:00(ランチ) 18:00~ (ディナー) ※現在平日のランチはお休み中です。 定休:毎週水曜日 ▲
by mudaashi
| 2008-01-14 21:32
| 食(国立・西国分寺・立川)
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